根来戦記の世界

戦国期の根来衆に関するブログ

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2022-07-09から1日間の記事一覧

根来寺の行人たち~その① 行人とは

紀州根来寺は、現在の和歌山県岩出石市に今もある、新義真言宗の総本山である。開祖は覚鑁上人。「根来寺」という名の寺は中世からあったが(古くからその地にあった豊福寺が、根来寺と呼ばれるようになっていた)、当時の人々の概念としては、そこに集まっ…

印地について~その③ 日本古代編

まずは印地の語源について。「石打ち」から転化して「いんぢ」となり、それに後から漢字をあてたものらしい。「印地」のほか「印字」「因地」「伊牟地」とも記される。 既に弥生時代前期の遺跡から礫が出土している。石製ないし土製のものだ。古来よりずっと…

印地について~その② 戦場におけるスリングの弱点

武器としてこんな素晴らしいスリングだが、古代から中世にかけて戦場からは徐々に姿を消してしまう。理由はいくつかある。 まずは金属製の鎧と盾の普及。スリンガーたちも石弾を紡錘形に成形したり、より重い鉛弾を使ったりするなどして、攻撃力を上げる工夫…

印地について~その① スリンガーたち

「印地」とは一言でいうと石投げのことである。石を投げる行為だけでなく、それを含む日本特有の文化・技術・行事を指す。この章は「印地」ではなく、まずは「石投げ」について取り上げる。 「石投げ」は世界各国で最も原始的な遠戦手段として使われてきた。…