根来戦記の世界

戦国期の根来衆に関するブログ

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2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

中世の運送業者・馬借と車借~その⑪ 牙を抜かれた馬借たち 発展する大津、廃れる坂本 

戦国が終わり、世の中は織豊政権による中央集権体制となる。天下が完全に鎮まるまでは、「関ヶ原」や「大阪の陣」など、まだ幾つかの大戦を経なければならなかったが、少なくともこれまで各地で多発していたような、小勢力同士の泥沼の小競り合いはなくなっ…

中世の運送業者・馬借と車借~~その⑩ 鳥羽車借の京への運搬ルート

京へ続く三大街道は、京津街道・竹田街道、そして鳥羽街道である。この三街道は、戦国期には日本最大の人口を抱える大都市・京へと続く、物流の大動脈であった。うち鳥羽街道は、巨椋池に荷揚げされる米などの運搬によく使用されていたのは、先の記事で見た…

中世の運送業者・馬借と車借~その⑨ 車借の二大拠点・鳥羽と白河(下) 京の物流を支え続けた鳥羽車借

早くに衰退してしまった白河車借に比して、鳥羽車借はなんと明治まで続いている。両者の違いは何であったのだろうか? 六勝寺と同じように、廃れてしまったのは鳥羽離宮も同じなのだが、鳥羽には大きな利点がひとつあった。灌漑によって埋められてしまって、…

中世の運送業者・馬借と車借~その⑧ 車借の二大拠点・鳥羽と白河(上) 白河車借の興隆と衰退

車借の二大拠点といえば、鳥羽と白河である。細かく見ていけば、小規模な車借拠点は各地にあるのだが、ここまで大規模なのはこの2か所だけだ。鳥羽と白河において、なぜここまで車借が発展したのだろうか? そもそも効率的には、馬の背に乗せて物を運ぶより…

中世の運送業者・馬借と車借~その⑦ 牛車で米を運送した車借たち

小荷駄で荷を運ぶ「馬借」に対して、牛に車を曳かせて運搬する業者のことを「車借」と呼んだ。有名なのが「白河車借」、そして拙著にも出てくる「鳥羽車借」である。 坂本の馬借の起源が「馬の衆」といわれる、日吉社の神人たちだったとすると、車借の起源は…

中世の運送業者・馬借と車借~その⑥ 土一揆に参加して暴れはするが、それはそれとして強訴の動員にも応じる馬借たち

さて前記事で見たように、1428年9月18日の馬借蜂起を契機とし「正長の土一揆」が発生したわけだが、実はその1か月前の8月に近江国において、徳政(借銭棒引き)が行われていたことが複数の記録に残っている。 近江国におけるこのケースだが、そもそ…

中世の運送業者・馬借と車借~その⑤ 「敵は北野社にあり」 土一揆のきっかけは、馬借たちによる「麹騒動」

さて1428年に、日本史上初の大規模な土一揆・「正長の土一揆」が発生する。清水克行氏はその著作「室町社会の騒擾と秩序」において、そもそもこの土一揆が発生したきっかけは、叡山と北野社の勢力争いがあったのではないか、と推測している。 「天神さん…

中世の運送業者・馬借と車借~その④ 「強訴の尖兵」馬借たち その行動原理

叡山にしてみれば「強訴の尖兵」という暴力装置として、大変に利用価値があった馬借たちであったが、しかし彼らは必ずしも山門に絶対的に忠実な存在だったわけではない。「命令されたから暴れる」わけではなく、彼らなりの「暴れる理由」があり、その要求を…