根来戦記の世界

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旅行記~その① ドイツ・フルダの「18世紀への時間の旅」イベント(上)

 シリーズの途中に流れをぶった切る形になりますが・・・とある珍しいイベントを見学してきたので、そのご紹介を。

 長い夏休みを取って、ドイツに行ってまいりました。ドイツでは親類の家に居候、ローカルな生活を楽しみました。フランクフルトから車で1~2時間の所にある、フルダという古都です。

 

親戚の家はフルダ郊外にありました。丘の上に教会があり、そこを中心に小さな町が出来ています。写真は家の近くの丘から撮ったもの。なんと美しい光景か。涼しいこともあって、日本とは別世界でした。

 居候先は素晴らしく居心地がよく(向こうの家は広い!)、殆どの時間を近場で過ごしました。ベルリンに2日間ほど行った他は、あまり観光らしい観光はしなかったのですが、「こんな催しがあるよ」と教えてもらって渡されたパンフがこちら。

 

イベントのパンフを、Googleのカメラ翻訳機能を使って日本語訳したもの。便利な世の中になったものです。直訳なのでやや違和感ありますが・・・

要するに1740年~1784年までの時代を対象とした、コスプレイベントのようです。なぜアメリカ独立戦争なのかというと、ヘッセン=カッセル方伯領のドイツ兵に代表される多くのドイツ領邦がイギリス側として参戦したからのようです。またアメリカに移住して、ドイツ系アメリカ人として独立側に参戦した人もいたようです。

30分ごとに何かイベントがある。盛りだくさんである。気合が入っているのがよく分かる。

 

 気になったのが、画像の3枚目にあるイベント内容を紹介したページ。午前11時からのイベント、その名も「大砲・マスケット銃・講義と実演、仕組みと仕組み(直訳だからちょっと変)」です。しかも「古い武器の使用(公園内の戦場)」とあるではないですか!これは見に行かねば、ということで親類に車を出してもらい、見学に行きました。

 

会場はこちら、フルダから車で10分ほどのファザネーリー城。18世紀に建てられた本物の城ですが、防御施設は殆どなく、どちらかというと領主の居館ですね。城の建設当時、この辺りはフルダ司教区と呼ばれる、貴族と司教が一体化した領主の下にあったようです。当時の建物は大戦時に空爆で破壊されたらしく、いわゆる再現天守になります。

 

 時間にやや遅れて到着したので、やや焦り気味に敷地内に入りました。どうやらイベントは、正面に向かって右にある横庭で行われている模様。小走りで進んでいたところ、ようやく横庭の入り口に到着。すると前から18世紀のコスチュームを着た隊列が行進してくるではありませんか。

 

著者撮影。行進してくる兵隊たち。いきなり来たのでびっくりしました。

 

 おおこれは、と思って夢中で撮影していると、すぐ左手からドカーン!という空気を震わせる轟音が。これは・・・大砲の音!急いで音のするほうに進んでみたところ、いました!大砲発射の実演です!

 

至近距離で見学できて、とてもラッキー。空気がビリビリ震える、ものすごい轟音でした。18世紀でもまだ、弾を前から詰める前装式大砲なんですね。タッチホール式の点火方法に注目。

 

左が大砲の点火口(差し込み式の栓がしてある)、右が点火の為の針金?です。熱した針金の先を点火口に差し込むと、中に詰めてある黒色火薬が爆発して、弾が飛び出る仕組み。

 

 この後、軍隊のマスケット銃の発射と突撃、という実演もやっていたのですが、こちらは残念ながら位置が悪く、遠くからしか撮影できなかったので割愛。

 この後、大砲などを前に解説がありましたが、ドイツ語は全く分からないので残念ながらパスし、いよいよ会場内へ。イベントそのものは、実演を行っていた横庭とは建物を挟んで逆の位置にある、果樹園で行われているようです。

 入場料は1ファミリーあたり8ユーロ(1300円くらい。安い!)。払って中に入ると、何とそこには天幕がズラリと並んでいたのです。なんじゃこりゃ、と思って近づいてみると・・・

 

 後半に続きます!